京都府立医科大学 眼科学教室

眼科DNAチップ研究会について

眼科DNAチップ研究会について

眼科DNAチップ研究会について

木下茂教授

多くの疾患は、個人の持つ遺伝的素因に環境因子が加わり、疾患が発症することが判明してきている。眼科領域に限っても、緑内障、加齢黄斑変性,アレルギー疾患、ベーチェット病、重症薬疹の一型であるスチーブンス・ジョンソン症候群などの発症に、個人の持つ遺伝的素因と環境因子が関与していることがわかってきている。この疾患の発症にかかわる体質をつかさどる遺伝的な要因として、 HLA型ならびに遺伝子多型があげられる。HLA解析は古くより行われ、多くのHLA型が疾患の発症と深くかかわっていることが明らかとされてきた。また、2000年のヒトゲノムプロジェクト完了後には、全ゲノム解析による遺伝子多型解析が精力的に行われている。日本国内の眼科領域に限っても、緑内障、加齢黄斑変性,ベーチェット病、スチーブンス・ジョンソン症候群について疾患感受性遺伝子ならびにその遺伝子多型が明らかとなってきた。一方、HLA型、疾患関連遺伝子ならびにその遺伝子多型には、多くの疾患で民族による違いが存在することも明らかとなってきており、今後は、その解析を世界に展開し、疾患にかかわる遺伝子素因について、その民族間の違いの有無を検討し、民族毎の疾患感受性遺伝子ならびに疾患感受性HLA型の違いがどのようにでてくるのかをHLA型やGWASのデータをもとに解析する時代がやって来ると考えられる。眼科DNAチップ研究会では、眼科領域におけるHLA解析、GWASによる遺伝子多型解析、ならびに、これらの情報を解析するための手法であるバイオインフォマティクスを眼科領域に応用し眼科疾患の病態解明を目指す研究会である。

 

代表世話人 木下 茂
(京都府立医大)


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