京都府立医科大学　眼科学教室

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ドライアイ

　ドライアイ外来では、難治性・重症のドライアイのみならず、各種の眼表面疾患に広く対応しています。難治性・重症のドライアイとしては、シェーグレン症候群の重症例、移植片対宿主病、粘膜類天疱瘡、薬剤性偽眼類天疱瘡、スティーブンス・ジョンソン症候群、レーシック術後ドライアイなどがあり、各種の眼表面疾患としては、結膜弛緩症、上輪部角結膜炎（SLK）、結膜嚢胞、翼状片、マイボーム腺機能不全（MGD）、コンタクトレンズ不耐症など、多岐にわたりますが、Lid wiper epitheliopathy、糸状角膜炎、導涙系に通過障害のない流涙症、眼瞼痙攣、眼瞼手術後の兎眼や上輪部角結膜炎など、眼形成分野と関連の深い疾患もあり、眼形成外来とも意見交換しながら、ベストの診療が行えるよう努めています。
　ドライアイ外来で、最も大切にしているのは、病態生理に基づく的確な診断と治療、患者さんへの分かりやすい説明、新しい診断・治療法の開発に結び付けるための臨床研究です。そのため、ドライアイ外来では、常に、診療と研究が同時に進んでいます。これまでの診療と研究で、多くの新知見が得られ、それをすぐに診療にフィードバックしてきましたので、現在のドライアイ外来の診療の全てが、私たちが開発してきたオリジナルな方法で行われていると言っても過言ではありません。そして、それは「世界トップレベルの医療を地域へ」の附属病院の社是に他ならないと思っています。
　ドライアイ外来は、1996年に開設され、現在、筆者は、世界で初めて日本に誕生したドライアイ研究会（1990年～）の世話人代表のバトンをFounding presidentの坪田一男名誉教授（慶応大学）から受け、日本のドライアイ診療の発展に貢献すべく、チームメンバーの力と知恵を結集してドライアイ外来のさらなる発展を目指しています。
ここでは、過去25年間において、ドライアイ外来チームが見出したブレイクスルーとフロンティア領域を紹介したいと思います。

結膜弛緩症の病態解明と結膜弛緩症手術の開発

　筆者は、1996年のオックスフォード大学の留学を機に、結膜弛緩症が下方涙液メニスカスを占拠することで、その機能を障害し、１）涙液層の安定性の低下、２）瞬目時の摩擦亢進、３）眼表面の涙液の流れの阻害からなる３つの病態を介して眼症状を引き起こすことを見つけました。その後、結膜弛緩症が加齢性に、結膜下組織の異常（弾性線維の断裂およびリンパ管拡張）によって引き起こされること、および、結膜弛緩症の表現型に単純型（結膜が強膜から剥離しているタイプ）と円蓋部挙上型（結膜弛緩に円蓋部の支持組織であるcapsulopalpebral fasciaの弛緩が合併するタイプ）の2つのタイプが区別されることが分かりました。つまり、結膜弛緩症は、結膜下疾患だったわけです。そこで、結膜下の異常組織を除去して、弛緩した結膜を3ブロックに分け、弛緩程度に応じた結膜切除を行い、外眼角から涙点までの下方の涙液メニスカスを再建するとともに、瞼裂部の眼球結膜の起伏を全てなくすという、結膜弛緩症の基本術式（3分割切除法：横井法）を開発しました（円蓋部挙上型では、円蓋部形成も行います）。そして、手術器具も全てオリジナルに開発しました。結膜弛緩症では、その他覚所見や自覚症状（慢性の異物感・眼痛、流涙症状（涙道の通過障害のない例）、再発性結膜下出血など）が多彩であるためテーラーメイドの手術が求められ、個々の患者さんに合わせた、術後を想定した術中の結膜のデザインが最も重要となります。手術は、2000年に確立されましたが、毎週のように紹介患者があり、20年以上経過した今でも、術式は、褪せることなく益々その完成度を高め、、ロングセラーの手術器具は全国の多くの施設で愛用されています。
　最近10年間の約350例の検討では、改善率は、単純型97％、円蓋部挙上型90%（ドライアイ合併例では症状の不変例があります）で、悪化例はなしという好成績を収めています。府立医大で手術が開発されてから、さまざまな術式が報告されてきていますが、どの症例にも100％の他覚所見の改善が得られる手術法は、私たちの方法を除いて、他にはないと思っています。
　一方、難治で知られていたSLKが上方の結膜弛緩症によって引き起こされていることがドライアイ外来で発見され、その手術方法も開発されました。この手術法は、これまで、点眼治療や涙点プラグでは改善しないSLKにおいても100％の改善率を得ています。


結膜弛緩症の基本術式（左図）とSLKの基本術式［右図、Yokoi N, et al. Am J Ophthalmol 135: 303-308, 2003.（注）現在、弧状切開は、輪部から2mmの位置で行っている]

 


SLKの術前（左図）と術3ヵ月後（右図）　病変部の炎症の消失が分かる


結膜弛緩症の手術器具　横井氏カレーシスマーカー エボリューション（左図）横井氏カレーシス剪刀 エボリューション（右図）

ドライアイ診断のパラダイムシフト：眼表面の層別診断（TFOD）の開発

　涙液をフルオレセインで染色した後、早い開瞼を指示し、その開瞼を５秒間維持することで、眼表面の不足成分が看破でき、ドライアイのサブタイプ（涙液減少型、水濡れ性低下型、蒸発亢進型）が分類でき、最適の治療が提案できるという、現在、ドライアイの世界を席巻している、画期的なドライアイの診断法は、当ドライアイ外来で、世界に先駆けて独自に開発されました。現在、この方法は、眼表面の層別診断（Tear film oriented diagnosis：TFOD）と名付けられています。2010年から開発を開始し、数年を経て完成したTFODは、眼表面の層別治療（Tear film oriented therapy： TFOT）とセット（TFOD/TFOT）になり、ドライアイ診療に革新をもたらします。ここに、TFOTとは、TFODで看破した眼表面の不足成分を補充しうる眼局所治療のことであり、点眼液と涙点プラグからなります。従って、TFOD/TFOTでは、眼表面の不足成分の補充で涙液層の安定性を最大限に高めてドライアイを治療しようとします。
　この府立医大発、日本発、世界初のTFOD の理論や実際を日本のみならず世界に向けても発信してきていますが、ドライアイ外来での経験症例をもとに出版されたTFOD/TFOTの教科書（日本語版、英語版）は、現在、ベトナム語と中国語に翻訳されています。
TFOD/TFOTでドライアイ診療がパラダイムシフトを迎えてからは、ドライアイの外来診療が非常に的確、迅速に行えるようになり、患者さんに、的確で分かりやすい説明ができるようになりました。また、現在、チームメンバーの診断が、同じになっていることは特筆すべきことと思います。
　TFODの核をなす、フルオレセインbreakup pattern（BUP）分類は、水濡れ性低下型ドライアイ(Decreased wettability dry eye: DWDE)という新しいドライアイのサブタイプの発見、提唱につながりましたが、その代表的BUPであるSpot breakが、DWDEが世界で普遍的に存在すると思われるにも拘わらず、それが認知されていない欧米の眼表面疾患の教科書の表紙を飾ったことは、大きな喜びでした。近年、DWDEがドライアイの難治例の多くを占めており、慶応大学チームが1995年に世界で初めて提唱したBUT短縮型ドライアイの主なものであることも分かってきました。
　現在、BUPsの全てのラインアップ（6種類（広義で８種類）が揃いましたが、その理論的背景は、次に紹介するブルガリアのソフィア大学の界面化学者であるGeorgiev博士（以下 Georgiとさせていただきます）との共同研究によるものです。BUPsは、涙液層動態の物理理論に基づくため、それにサポートされるTFODのコンセプトは、今後、ドライアイが存在する限り、未来永劫、活用されるものと思っています。
　ドライアイの病態は、開瞼維持時の涙液層の破壊と瞬目時の摩擦亢進が鍵を握りますが、摩擦亢進についても、ドライアイ外来のチームのメンバーによる多くの研究成果があります。この2つの病態に対して、前者には、ジクアホソルナトリウム点眼液や涙点プラグが、後者には、レバミピド点眼液や手術が奏効することが明らかになりましたので、今では、患者さんの眼表面を見ただけで、治療までの一筋の道が見えるようになり、非常に的確にドライアイ診療が行えるようになりました。
　現在、大学院生と共に、BUP分類に基づくドライアイのサブタイプ診断を人工知能（AI）で行う、補助診断法の研究が佳境に入っています。今のところ、ビデオケラトグラフィを用いた非侵襲検査で80％の正答率で診断が行えるようになってきました。ドライアイのサブタイプ分類を非侵襲的にAIで提案できるようになると、診察室で行われていたドライアイ診断を検査室にシフトさせることが可能となります。つまり、OCTの登場で、緑内障や網膜疾患が検査室で診断できるようになったのと同様、夢の診断領域がドライアイにも開かれることになります。そして、今後は、これをさらにオンライン診療につなげることも目指してゆきたいと考えています。


フルオレセインブレイクアップパターン（BUPs）の基本型。広義には、Rapid expansion には、Line と Dimple があり、partial Area break が加わることで、８種類が全てである。


Spot break が表紙を飾った欧米の眼表面疾患の教科書（左）とそのSpot breakのオリジナル写真（右）


FOD/TFOTのコンセプトが初めて紹介された共著（筆者が編者）


TFOD/TFOTの理論と実践を紹介した教科書（日本語版、英語版、ベトナム語版、中国語版）。

ヒトの涙液油層の新機能の解明

　瞼裂部の眼表面を被覆する涙液層は、表面から油層と液層の2層からなり、上皮を被覆しています。この油層の機能は、今のところ、どの教科書にも、液層の水分の蒸発抑制と書かれており、油層に脂質を供給するマイボーム腺の機能不全（MGD）は、蒸発亢進型ドライアイの原因となるとされています。また、蒸発亢進型ドライアイがドライアイ全体の86%を占めるという報告もあります。しかし、基礎研究者は、涙液油層が液層の水分の蒸発を抑制するという説に異論を唱え始めています。
　ルーツをたどれば、油層が水分蒸発を抑制しているという説は、ウサギの研究から得られたものです。ウサギは30分に1回しか瞬きしないため、水分の蒸発抑制は油層の重要な働きと考えられます。しかし、ヒトは3秒に1回、瞬目し、瞬目のたびに、再現性よく涙液層が形成されることの方がより重要と考えられます。実際、涙液層は、開瞼後、油層の上方伸展により、液層の水分が上方移動することによって形成され、油層の上方伸展の終了によって完成します。従って、もし涙液油層の上方伸展の再現性が悪ければ、瞬目のたびに涙液層の形成の完成度が変化し、涙液層の破壊が生じやすくなると考えられます。しかし、ヒトの健常な眼では、涙液油層の上方伸展の再現性は、非常に高いことが知られています。
　筆者らは、この涙液油層の上方伸展動態を解析し、それが粘弾性物質の挙動を解析する物理学であるレオロジーの Voigt model（縮めたバネを解放した時、それが、後ろ髪をひかれながら伸びてゆく挙動に相当）で記載できることを発見しました。そして、再現性の高い油層の上方伸展が、油層の弾性特性に基づくことを示しました。筆者は、この発見によりシドニーで開催された国際的なクローズドミーティングに招待され、そこで、私と同様、招待を受けていたGeorgiと偶然、知り合い、共同研究が始まりました（その後、Georgiとは、10年以上もの長きにわたって共同研究を続けています）。そして、私たちの国際共同研究から、多くの成果が得られましたが、特筆すべきは、MGDにおけるマイバム（マイボーム腺から分泌される脂質）と健常者のマイバムを比較した結果、MGDのマイバムでは、脂質の弾性が失われ、粘性が主体になっていることを見つけたことです。
　今、私たちは、涙液油層の機能として、蒸発抑制以外の機能、すなわち、液層が菲薄化して涙液層の破壊が生じ始めた時、油層の弾性特性で、バネのように涙液層を復元させてその破壊を阻止する機能を、最も重要な新機能として提唱しています（下図の上）。一方、MGDでは、涙液油層は、粘性が主体となっているため、瞬目を契機とする涙液層の形成が正常に行われないだけでなく、涙液層の破壊が阻止できず、涙液層の容易な破壊を招いてしまい、これがドライアイの病態形成につながるのではないかと考えています。
　この私たちの新しい考え方はRoyal Society of Chemistry のニュースとして取りあげられるほど、大きな反響を持って物理化学の領域に迎えられました。また、この説は、蒸発亢進型と呼ばれているドライアイの分類を根底から変えてしまう可能性も持っています。しかし、涙液油層の蒸発抑制としての機能や蒸発亢進型ドライアイの分類には、長い歴史があるため、すぐに受け入れられるものではないと考え、私たちは、今、涙液油層の新機能の重要性を唱え続けながら、その動向を見守っています。


私たちの国際共同研究が紹介されたRoyal Society of Chemistry のニュース（ウエブページの画面を編集）

その他の研究

　ドライアイ外来では、これまでの診療、研究の歴史の中で、さまざまな非侵襲的検査機器を企業と共同開発してきました。主なものを挙げれば、アンテリアフルオロフォトメータ、ビデオメニスコメータ、ビデオインターフェロメータ、レーザーマイボメータ、赤外線マイボグラファ、ビデオケラトグラファとなります。これらの機器は、角膜外来、眼形成外来、緑内障外来とも共同研究の歴史があり、多くの新知見を各領域で世界に向けて発信してきています。また、先に述べた３つのブレイクスルーは、これらの非侵襲的検査機器を駆使することで生まれました。検査装置の開発は、それ自体にも、もちろん意義はありますが、それらを最大活用することで、病態解明を進め、病態に基づいた診断法や治療法を開発することにもっと大きな意義があると考えています。
　ドライアイ外来では、患者さんのご協力で得られた新知見は、患者さんにフィードバックできて初めて意味を持つと考え、日々、みんなでディスカッションしながら診療と研究を進めてきています。これまでの歴史の中で、ドライアイおよび、それに関連する眼表面疾患の難症例の多くが、的確に診断され、治療されるようになってきましたが、まだまだ未解決の課題も多く残されています。目下の課題は、MGDおよび、神経因性眼疼痛の病態生理をさらに明確にし、それらに最適の治療法を見つけることです。今後も、チームメンバーで力を合わせて、他分野、他施設、企業、海外とも共同研究を行いながら、新たなブレイクスルーを見つけて、より良い診療につなげてゆきたいと考えています。

 

業績（上記に関する主なもの）

著書（単著）

横井則彦：TFOD and TFOT Expert Lecture. ドライアイ診療のパラダイムシフト pp1-48, メディカルレビュー社，大阪, 2020
横井則彦：先端技術が応える！中高年の目の悩み－集英社新書pp1-220, 2012

結膜弛緩症の開発秘話が書かれています。Georgiも登場します。

著書（共著）

ドライアイ　スペシャリストへの道　専門医のための眼科診療クオリファイ（横井則彦編）, 中山書店, 東京, 2013

ドライアイのチームメンバーが多くの項目を担当しており、府立医大眼科ドライアイ外来のエッセンスが含まれています。

英文著書（単著）

Yokoi N. TFOD and TFOT expert lecture. Paradigm shift in the clinical practice for dry eye. Medical Review Co Ltd，Osaka, Japan: pp1-48, 2020.
(中国語版、ベトナム語版あり)

和文原著（上記に関する主な研究業績）

  1. 清水章代，横井則彦，西田幸二，木下　茂，秋山光一．フルオロフォロトメトリーを用いた健常者の涙液量,　涙液 turnover rate の測定.　日眼会誌　97：1047-1052，1993.
  2. 横井則彦，木下　茂，秋山光一．新しい前眼部用フルオロフォトメーターを用いた角膜上皮バリアー機能の測定.　日眼会誌　98： 641-647，1994.
  3. 平瀬久美子，清水章代，横井則彦，西田幸二，木下　茂．健常者の涙液動態の加齢変化の検討.　日眼会誌　98：575-578，1994.
  4. 鈴木　智，横井則彦，武久葉子，小室　青，木下　茂．ドライアイにおける結膜上皮障害の検討.　日眼会誌　101：52-56,　1997.
  5. 横井則彦：ドライアイ診療のフローチャート.　日本の眼科　68：729-734,　1997
  6. 中村　葉，横井則彦，稲富　勉，小室　青，杉田二郎，木下　茂．原発性および続発性シェーグレン症候群の比較検討．日眼会誌　104：110-113，2000.
  7. 中村　葉，横井則彦，徳重秀樹，木下　茂．健常者における涙液中のシアル酸測定．日眼会誌　104：621-625,　2000.
  8. 木下　茂,　横井則彦：ドライアイ　日本の眼科　72：639-642,　2001
  9. 小嶋健太郎,　横井則彦,　中村　葉,　高田葉子,　佐藤寛子,　小室　青,　杉田二郎,　木下　茂．重症ドライアイに対する涙点プラグの治療成績.　日眼会誌　106：360-364, 2002.
  10. 竹村真貴,　横井則彦,　中村　葉,　小室　青,　杉田二郎,　木下　茂．涙点プラグ挿入眼に発症した放線菌による涙小管炎．日眼会誌　106：416-419, 2002．
  11. 西井正和，横井則彦，小室　青，杉田二郎，中村　葉，小嶋健太郎，木下　茂．涙点プラグの違いによる脱落率の検討.　日眼会誌　107：322-325, 2003.
  12. 横井則彦：眼瞼縁、マイボーム腺における細菌の増殖と眼疾患―細菌学から―.　日本の眼科　74：565-568,　2003.
  13. 広谷有美，横井則彦，小室　青，木下　茂．下眼瞼皮膚粘膜接合部および結膜弛緩症の程度の加齢性変化と両者の関連.　日眼会誌　107：363-368, 2003.
  14. 横井則彦：抗緑内障点眼薬による角膜障害.　日本の眼科 74：1135, 2003.
  15. 横井則彦：蒸発亢進型ドライアイの原因とその対策.　日本の眼科　74：867-870,　2003
  16. 西井正和，横井則彦，小室　青，木下　茂．新しい涙点プラグ（フレックスプラグ®）の脱落についての検討.　日眼会誌　108：139-143, 2004.
  17. 丸山邦夫，横井則彦，西井正和，木下　茂．ドライアイ治療におけるデジタル画像を用いた涙小管の疎通性の評価．日眼会誌　107：526-529, 2003.
  18. 広谷有美，横井則彦，都築祐勝，木下　茂．涙点閉鎖術後の角膜および結膜におけるローズベンガル染色についての検討．日眼会誌　107：719-723, 2003.
  19. 横井則彦，西井正和，小室　青，木下　茂．重症涙液減少型ドライアイに対する新しい涙点閉鎖術と術後成績.　日眼会誌　108：560-565, 2004．
  20. 稲垣香代子，横井則彦，西井正和，小室　青，木下　茂．涙点プラグ脱落前後における涙点サイズの変化と選択したプラグの検討.　日眼会誌：109：274-278, 2005．
  21. 横井則彦：蒸発亢進型ドライアイの病態、原因、およびその治療．日本の眼科 78(6)：721-726,　2007.
  22. 那須直子，横井則彦，西井正和，小室　青，稲垣香代子，木下　茂．新しい涙点プラグ（スーパーフレックスプラグ®）と従来のプラグの脱落率と合併症の検討.　日眼会誌　112：601-606, 2008.
  23. 加藤弘明，横井則彦，谷岡秀敏，外園千恵，細谷友雅，木下茂．片眼角膜に特異なフルオレセイン濃染像の見られた症例．日眼会誌 113：913-919, 2009．
  24. 北澤耕司，横井則彦，渡辺彰英，荒木美治，小室　青，稲垣香代子，木下　茂．難治性糸状角膜炎に対する眼瞼手術の検討．日眼会誌 115：693-698, 2011．
  25. 山本雄士，横井則彦，東原尚代，稲垣香代子，薗村有紀子，小室　青，木下　茂. Tear film breakup time（BUT）短縮型ドライアイの臨床的特徴．日眼会誌 116：1137-1143, 2012.
  26. 横井則彦：ドライアイの新しい治療戦略－眼表面の層別治療－．日本の眼科 83：1318-1322，2012.
  27. 横井則彦、牛　夢茜：涙液層動態と画像診断　現状と課題. 日本の眼科 86：456-461, 2015
  28. 横井則彦：ドライアイ観察装置 日本の眼科 89（4)：5-6, 2018
  29. 青木崇倫、横井則彦、加藤弘明、小室　青、薗村有紀子、外園千恵、木下　茂：ドライアイに合併した糸状角膜炎の機序とその治療の現状. 日眼会誌 123：1065-1070, 2019
  30. 前原紘基、横井則彦、石龍鉄樹：瞬目方法の違いがフルオレセイン涙液層破壊時間とフルオレセイン破壊パターンに及ぼす影響.　 日眼会誌　125：947-953,　2021
  31. 喜多遼太、横井則彦、加藤弘明、小室　青、薗村有紀子、外園千恵、上輪部角結膜炎に対する治療の検討.　日眼会誌　印刷中

英文著書（上記に関する主な研究業績）

  1. Kinoshita S, Yokoi N. Filamentary keratitis. In:Smolin & Thoft’s The Cornea Scientific Foundations and Clinical Practice. Foster CS, Azar DT, Dohlman CH, editors. Lippincott Williams & Wilkins，New York: pp687-692, 2004.
  2. Kinoshita S, Yokoi N. Systemic issues and dry eye disease. Dry Eye Disease. In: The Clinician’s Guide to Diagnosis and Treatment. Asbell PA, Lemp MA, editors. Thieme，New York: pp170-180, 2006.
  3. Yokoi N, Inatomi T, Kinoshita S. Surgery of the conjunctiva. In: Sugery for the Dry Eye. Scientific Evidence and Guidelines for the Clinical Management of Dry Eye Associated Ocular Surface Disease, Geerling G, Brewitt H, editors. Karger, Basel: pp138-158, 2008.
  4. Kinoshita S, Yokoi N, Inatomi T, Hieda O. Minimally invasive conjunctival surgery. In: Minimally Invasive Ophthalmic Surgery. Fine IH, Mojon DS, editors. Springer-Verlag，Heidelberg: pp170-180, 2009.
  5. Yokoi N. Unsolved clinical needs for the most effective management of dry eye. In: Dry Eye Syndrome: Basic and Clinical Perspectives. Yokoi N, editor. Future Medicine Ltd, London: pp3-6, 2013.
  6. Yokoi N, Georgiev GAs. Tear-film-oriented diagnosis and therapy for dry eye. In: Dry Eye Syndrome: Basic and Clinical Perspectives. Yokoi N, editor. Future Medicine Ltd, London: pp97-107, 2013.
  7. Yokoi N, Georgiev GAs. Chapter 7. Tear dynamics and dry eye disease. In: Ocular Surface Disorders. Benitez-del-Castillo JM , Lemp M, editors. JP Medical Ltd, London: pp47-53, 2013.
  8. Tsubota K, Yokoi N. New developments in dry eye research. In: Foundations of corneal disease. Past, Present and Future. Colby K and Dana R, editors. Springer Ltd, Switzerland: pp225-239, 2020.

英文総説（上記に関する主な研究業績）

  1. Bron AJ, Tiffany JM, Gouveia SM, Yokoi N, Voon LM. Functional aspects of the tear film lipid layer. Exp Eye Res 78：347-360, 2004.
  2. Yokoi N, Komuro A. Non-invasive methods of assessing the tear film. Exp Eye Res 78：399-407, 2004.
  3. Yokoi N, Komuro A, Maruyama K, Kinoshita S. New instruments for dry eye diagnosis. Semin Ophthalmol 20: 63-70, 2005.
  4. Bron AJ, Yokoi N, Gaffney E, Tiffany JM. Predicted phenotypes of dry eye: Proposed consequences of its natural history. Ocul Surf 7: 78-92, 2009.
  5. Gaffney E, Tiffany JM, Yokoi N, Bron AJ. A mass and solute balance model for tear volume and osmolarity in the normal and the dry eye. Prog Retin Eye Res 29: 59－78, 2010.
  6. Bron AJ, Yokoi N, Gaffney EA, Tiffany JM. A solute gradient in the tear meniscus. I. A hypothesis to explain Marx’s Line. Ocul Surf 9: 70-91, 2011.
  7. Bron AJ, Yokoi N, Gaffney EA, Tiffany JM. A solute gradient in the tear meniscus. II. Implications for lid margin disease, including meibomian gland dysfunction. Ocul Surf 9: 92-97, 2011.
  8. Tomlinson A, Bron AJ, Korb DR, Amano S, Paugh JR, Pearce EI, Yee R, Yokoi N, Arita R, Dogru M; The International Workshop on Meibomian Gland Dysfunction. Report of the diagnosis subcommittee. Invest Ophthalmol Vis Sci 52: 2006-2049, 2011.
  9. Craig JP, Willcox MD, Argüeso P, Maissa C, Stahl U, Tomlinson A, Wang J, Yokoi N, Stapleton F; Members of TFOS International Workshop on Contact Lens Discomfort. Report of the contact lens interactions with the tear film subcommittee. Invest Ophthalmol Vis Sci 54: TFOS123-156, 2013.
  10. Yokoi N, Bron AJ, Georgiev GAs. The precorneal tear film as a fluid shell: The effect of blinking and saccades on tear film distribution and dynamics. Ocul Surf 12: 252-266, 2014.
  11. Georgiev GAs, Eftimov P, Yokoi N. Structure-function relationship of tear film lipid layer: A contemporary perspective. Exp Eye Res 163:17-28, 2017.
  12. Yokoi N, Georgiev GAs. Tear Film-Oriented Diagnosis and Tear Film-Oriented Therapy for Dry Eye Based on Tear Film Dynamics. Invest Ophthalmol Vis Sci 59: DES13-DES22, 2018.
  13. Sotozono C, Ueta M, Yokoi N. Severe Dry eye with combined mechanisms is involved in the ocular sequelae of SJS/TEN at the chronic stage. Invest Ophthalmol Vis Sci 59(14): DES80-DES86, 2018.
  14. Yokoi N, Georgiev GAs. Tear-film-oriented diagnosis for dry eye. Jpn J Ophthalmol 63:127-136, 2019.
  15. Georgiev GAs, Eftimov P, Yokoi N. Contribution of mucins towards the physical properties of the tear film: A modern update. Int J Mol Sci. 20: 6132, 2019.

英文原著（上記に関する主な研究業績）

  1. Yokoi N, Yamada J, Nishida K, Kinoshita S. Effect of sodium hyaluronate on diffuse epithelial keratitis after penetrating keratoplasty, Transplant Proc 27: 1412-1413, 1995.
  2. Yokoi N, Kinoshita S. Clinical evaluation of corneal epithelial barrier function with slit-lamp fluorophotometer. Cornea 14: 485-489, 1995.
  3. Taniguchi T, Yamamoto T, Mochizuki K, Haque MS, Kitazawa K, Yokoi N, Komuro A, Kinoshita S. Epithelial barrier function of the filtering bleb conjunctiva and the cornea following trabeculectomy with mitomycin C.　J Glaucoma　5: 233-236, 1996.
  4. Yokoi N, Takehisa Y, Kinoshita S. Correlation of tear lipid layer interference patterns with the diagnosis and severity of dry eye.　Am J Ophthalmol 122: 818-824, 1996.
  5. Tanihara H, Yokoi N, Komuro A, Honda Y, Kinoshita S. Prolonged impairment of peripheral corneal epithelium barrier function after successful trabeculectomy.　Am J Ophthalmol 123: 487-493, 1997.
  6. Yokoi N, Niiya A, Komuro A, Yokogaki S, Naka H, Awata T, Yoichi Honma Y, Yamada J, Tei M, Kinoshita S. Effects of aldose reductase inhibitor CT-112 on the corneal epithelial barrier of galactose-fed rats.　Curr Eye Res 16: 595-599, 1997.
  7. Yokoi N, Komuro A, Nishida K, Kinoshita S. Effectiveness of hyaluronan on corneal epithelial barrier function in dry eye.　Br J Ophthalmol 81: 533-536, 1997.
  8. Yokoi N, Kinoshita S. Importance of conjunctival epithelial evaluation in the diagnostic differentiation of dry eye from drug-induced epithelial keratopathy. Adv Exp Med Biol 438: 827-830, 1998.
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    （文責：横井則彦）